【柳森神社】秋葉原にあるいろんな神様がぎゅっと詰まっている柳森神社を見てきた 神社が7つとは?

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柳森神社 場所

柳森神社は秋葉原にある神社で千代田区の有形民俗文化財に指定されています。

秋葉原駅の昭和通り口側から「昭和通り」に出ます。南に向い、神田川に架かる和泉橋を渡ってすぐの通りを右に曲がります。
この辺りから小川町、淡路町あたりまでを神田須田町といいます。
しばらく歩くと柳森神社が現れます。

柳森神社を橋の上から

鳥居をくぐるとすぐに階段があり、降りると右手に手水舎があります。

柳森神社の手水舎

また大正末期から昭和初期に作られたという富士講の石碑が残されています。

なお、余談ですが猫があちらそこらにおり、人に慣れている様子がうかがえます。

柳の木を植えたことから柳盛神社となった

江戸時代には多くの人で賑わっていたそうですが、この神社の由来としては、1457年(長禄2年)室町時代、武将であった太田道灌(おおたどうかん)が自ら築城した江戸城の鬼門除けとして、京都の伏見稲荷大明神を勧請し、この地にたくさんの柳の木を植えたことから『柳森神社』という名前になりました。

7つの神社(祠)が合祀

この柳森神社には、7つの神社(祠)が合祀されています。

本殿

柳森神社本殿
本殿です。対のお狐様がいらっしゃいます。五穀豊穣、商売繁盛などのご利益があることで有名です。これは昔、豊かな実りを迎えた田園の稲穂に、山からおりてきたキツネ親子の体毛の色がとけ込み、繁殖=豊作のイメージとして結びついたことからきているようです。
向かって右のお狐様は「玉(ぎょく)(宝珠(ほうじゅ))」を持っています。玉は霊の力を象徴しています。

左のお狐様は「子キツネ」を抱えており、「子宝」を象徴しているようです。

屋根の両端で交差し高く突き出した部分を「千木(ちぎ)」といいます。日本の古代の住居の建築様式からきたとされ、大切な構造材だったそう。現在では神社建築を象徴する一つの要素になっています。一般的に、先端が垂直に切られている場合は男神、水平に切られている場合は女神を祀っていることを示していると言われています。つまりここは女神を祀っているんですね。

幸神社

幸神社

幸神社(さいのかみのやしろ)です。
本殿の隣にひっそり、小さな祠がありました。1382年頃に創建され、もともとは芝増上寺大門(しばぞうじょうじだいもん)の付近にありました。昭和20年(1945年)太平洋戦争が一段と激しくなった頃にここで御神璽(ごしんじ)を預かることになったとのことです。

福寿神 おたぬきさん

福寿神 おたぬきさん

この神社の中で、最も有名な神社「福寿神」。江戸幕府五代将軍徳川綱吉の時代、ご生母であった桂昌院(けいしょういん)により江戸城内に福寿いなりと称して創建されました。桂昌院は八百屋の娘でしたが、春日局に見込まれ三代将軍家光の側室になったそうです。

他を抜いて(たぬき)玉の輿にのった桂昌院の幸運にあやかりたいと、こぞってお狸様を崇拝したと言われています。福寿神をかたどった像を懐中に忍ばせていた女中も多かったそう。そして明治維新後にここ柳森神社に移されました。

また「玉の輿」という言葉も、この桂昌院(元の名前が「お玉」といったそう)が大出世したことが語源だとか。

他抜きという語呂合わせから立身出世、開運、勝負運のご利益があるそうです。また、懐妊の狸像が本尊だそうで、安産のご利益もあるのでは、という説も。ユニークな表情のお狸様がたくさんいらっしゃいます!

金刀比羅(ことひら)神社

金刀比羅(ことひら)神社 柳森神社
金刀比羅(ことひら)神社です。
香川県の金刀比羅宮(ことひらぐう)を総本宮とし、大物主神(おおものぬしのかみ)を祀る神社です。江戸時代に船による流通が盛んになり、海運業者や商人によって金毘羅信仰(こんぴらしんこう)が盛んに。
分社が全国に作られました。現在、金刀比羅神社・琴平神社は日本全国に約600社あるそうです。

水神厳島大明神 江島大明神

水神厳島大明神
水の神様・龍です。すごく彫りが細かい!小さいながらも鱗やひげまで丁寧に作られているのが分かります。当時は神田川の対岸にありましたが、築堤の際に現在地に奉還されたそうです。どちらにせよ、神田川と密接に関係がありそうですね。この龍が『江島神社の五つの頭を持つ龍の伝説』によるものかどうかは分かっていないそうです。

※『江島神社の五つの頭を持つ龍の伝説』とは
昔、鎌倉にいた五つの頭を持つ龍が悪行を重ねていたそう。その龍が天から舞い降りた弁財天に一目惚れ、恋心を抱く龍を諭し悪行をやめさせた。この龍は山に姿を変え、現在の藤沢市龍口山になったとか。

秋葉大神(あきばのおおかみ)

秋葉大神(あきばのおおかみ)
静岡県にある秋葉山(あきはさん)の神社が起源となっており、祭神は迦具土神(かぐつちのかみ)です。防火の神様として古くから信仰されているそうです。

明徳稲荷神社

明徳稲荷神社は現在東京都中央区にあり、祭神は宇気母智神(うけもちのかみ)です。創建年代や、また柳森神社内のこちらの明徳稲荷神社との関係性などは不詳だそうです。

力石

力石
祠の他、「力石」もあります。

「力石」とは、当時若者たちが力試しに用いた石のこと。この境内にあるものは、大正時代、当時有名だった力士の一派が使っていたとされています。名前のような字が掘られ、赤く色づけされていました。

そして、御朱印(ごしゅいん)はセルフです。朱印料100円をお賽銭箱に入れてから押します。

ちなみに御朱印とは、お寺や神社でいただくことのできるご本尊様や神様の分身とされているとてもありがたいものです。

不思議な神社でした

大都会の片隅に、木々が鬱蒼と生い茂った神社「柳森神社」がありました。しかもたくさんの神社が合祀されており、後から調べてみると思っていた以上に深い世界が広がっていました。興味深いのは、一つの神社にお狐様・お狸様・狛犬・龍・そしてネコと、たくさんの生き物がいたことです。

お世辞にも広いとは言えない、むしろ狭い境内の中でいろんな神様がぎゅっと詰まっている不思議な感じ。こんな神社、日本全国探してもなかなかないのではないでしょうか?

ぜひ気になる方は行ってみてください。

柳森神社
住所〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2-25-1
駅・アクセスJR山手線・京浜東北線・総武線・東京メトロ日比谷線 秋葉原駅
営業時間7時-18時
定休日無休
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